写真と動画でつづる山と山以外

山に登ったり、登らなかったりします!

石鎚山登山口に行った記

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7月20日土曜日

れいのごとく、早朝からまたSさんらと千石岩で岩登り練習をしていたら、ギックリ腰になってしまう。
(写真はまさにギックリ腰になろうかという瞬間の写真である)

一年前くらいにもギックリ腰になったものだったが、またなってしまったのであった。

その日の昼から、Yさんが四国の石鎚山に登るというので自分も一緒に連れて行ってもらうつもりだったが
これは登るのは無理だろうか?無理だろうな。

しかし石鎚山なんて滅多に登る機会のあるものではない。何とかして登りたいものだ。
もしや明日の朝には炎症がひいて、いくらか歩ける様になっているかもしれない。。。


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という淡い期待を抱いて
やって来ました瀬戸大橋。

いつものカメラは重くて腰に悪いので、写真は携帯電話で撮ったものである。とほほ
(携帯電話のカメラで移動する車内から写真を撮ると、ローリングシャッター現象が起こって橋の手すりが斜めに歪んで写ってしまった)

ともかく横になっている以外の姿勢は全てツライ。
車の中でも皆さんに気遣ってもらいながら、いろいろ姿勢を変えて試行錯誤しながら四国へ。

寒風山へ着くと、林道に車を停めワインで宴会が始まったが、自分は横になっているほかないのであった。

横になっているところに、皆さんがお供え物のように飲み物や食べ物を置いていって下さるものを食する。
横になっているぶんには安らかである。

横になったまま動けなくて不自由だが、女性二人に代わる代わる優しく湿布を貼ってもらったりして、けして悪い気はしないのであった。

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屋外であるので、やがて蚊などが寄ってくるものだから
「Kさん、虫除けをかけてください」
とお願いをすると、寝たままの私にKさんが虫除けスプレーをかけて下さったが
地面に寝そべった体勢で、一段高いところから虫除けスプレーをかけられると、まるで自分が殺虫剤で退治される巨大な虫にでもなったかのようである。

カフカの「変身」の主人公になったかのような面白き気分になったのであった。



朝起きてみると、案の定というか、淡い期待も空しく腰は治らない。
むしろ悪化していて少し動くも悶絶である。

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仕方が無いので翌日は石鎚山の登山口にある東屋に、皆さんにひいてもらったマットの上に寝かせていただき
横になりながら皆さんが石鎚山から下りてくるのを待っていることにした。

日がな一日東屋で寝て暮らしていると、婆さまとか子供とか犬とか、様々な人々が東屋にやってきては去っていくのであった。




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5~6時間して皆さんが東屋まで帰ってきたが、後から写真を見せてもらったところによると、おおよそ上の絵の様な山であったようである。

何と優しいことに、皆さんが登れない自分のことを気の毒に思って、山頂の小屋で買ってきたという手ぬぐいをお土産にプレゼントしてもらった。
しかし、その後登山口にあるお土産物屋にも同じ手ぬぐいが売られていることが発覚。
しかも山頂で500円だったものが300円で売っている。

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しかしAさんが買った土産物屋の手ぬぐいとよく見比べてみたところ
上小屋で販売しているものには
石鎚山頂上」との記載があって、デザインもすこし違っているようである。
登山口でずっと横になっていたのに「石鎚山頂上」というのも何だか皮肉なものだと思うが、もらった手ぬぐいはとても気に入った。

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写真は、長く苦楽を共にした東屋である。
写真ではのんきなように写っているが、じっさいにはかなりツライのを我慢しているのです。


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うどんに無関心なAさんは、当初うどん屋には寄らずに帰ろうという様子だったので、皆で「うどんを食べたい、うどんを食べたい」という願望を繰り返し口にしていたところ、さすがのAさんも仕方ないと思ったらしく、帰りの豊浜SAに寄って下さった。

絶望していたが、帰りがけにようやく念願の讃岐うどんを食べることが出来たのであった。

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そして何故か、あえて普通のうどんを頼むAさん。
何といううどんに対する無関心であろうか。

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帰りの瀬戸大橋手前に見えた讃岐富士。
四国には讃岐七富士という七つの富士があるそうな。

石鎚山のある伊予西条にほど近い新居浜は、自分には昔とても縁があった土地。
国道から久しぶりに見えた景色にはいろんな思い出がつまっていて、一人とてもほろ苦く切ない気分になった。


ギックリ腰になったり、人生にはいろいろなことがあるね。




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