写真と動画でつづる山と山以外

山に登ったり、登らなかったりします!

「日本一遠い温泉」の異名をもつ秘境・高天原温泉(たかまがはらおんせん)

今年から新しい祝日「山の日」が新設されましたので
だからというわけではないですが
お盆休みで久しぶりに北アルプス高天原へ行ってきました。

高天原(たかまがはら)とは、
北アルプスの山中にある温泉で、秘境 雲ノ平の近くにあるのですが
入浴するために行って帰るだけで3泊4日かかってしまうという
「日本一遠い温泉」の異名をもつ秘境温泉なのであります。

自分としては、「いつかは行きたいな」程度に思っていたのですが
今回Tさんが行くというので、自分も乗っからせてもらいました。

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前夜発して1日目。
折立から太郎平まで、重い荷物を背負い頑張って登ります。

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太郎平に到着

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太郎平から、本日のお宿薬師峠テント場へ到着。
(下に見えているカラフルなのがテント場)

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2日目。
太郎平から薬師沢へ下る。
木道が出来ていてとてもよく整備された登山道ですが、
この木道って経験上、雨が降るとものすごく滑って危ないんですよね。
今回は晴れていたので快適そのものでしたが。

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薬師小屋の吊橋を渡って雲ノ平方面へ。

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急登をあがって雲ノ平へ到着。

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すごく美しい雲ノ平。
雲ノ平といえばずいぶん前に訪れたんですが、


↑以前の写真を探してみると
このブログをはじめたくらいの話ですから
10年前ということになります。
なんと懐かしいことでしょうか。
久しぶりに見た雲ノ平はやっぱり美しい。
以前に来た時よりもっと美しいな、と感じました。

前回訪れたときには、高天原にも行ってみたいと思っていましたが、日程の関係で断念したのでした。

雲の平の周囲には水晶岳や三ツ俣などが見え、
これまた、それぞれの山を登った時のことが思い出されます。

見渡す山全部、またそこへ行って歩いてみたいという衝動にかられます。

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雲ノ平小屋。
水不足のため、水20Lの歩荷でピンバッジがもらえるとか。

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小屋で販売していたホワイトビールをいただく。(常温です)

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↑雲の平から見える水晶岳

ちなみに、はんたいに水晶岳から雲の平を見下ろすと…
この様に見えます。

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さて雲ノ平で一泊くらいゆっくりしたい気分でしたが
本日のお宿高天原小屋まで先を急ぎます。

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雲ノ平から急な下りを下って

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高天原へ到着

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高天原小屋。

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寝床です。

山の日ということもあり北アルプスはどこも大混雑。
訪れたことのない人の夢を壊すようですが
秘境と言われる高天原もハイシーズンのお盆はとんでもない混雑ぷりで
この日も一枚の布団で2人が寝るというものすごい状態でした。
しまいには外に布団をしいて寝ている人がいました。

秘境感を味わいたい人はお盆や連休を避けて訪れた方が良いです。

この山ブーム(2016年現在)もそのうち終わるでしょうし
そうすれば少しはマシになるかも。。
(しかしまあ仮に秘境といえども一般登山道があって営業小屋があるわけですからね)

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さて、これでようやく温泉!なのですが
小屋から温泉まではさらに歩いて15分ほど離れたところにあります。
なかなか楽じゃないです。

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2日かけてようやく高天原温泉にとうちゃこ。

上の写真、右が混浴で
左には男性女性それぞれに分かれたお風呂と脱衣所があります。

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と、いうことで
日没、人がいなくなったところを見計らって混浴に突入!

優雅に温泉につかっているところをTさんに写真に撮ってもらおう
と、思ったらこの混浴風呂が熱いこと熱いこと!
一瞬我慢してつかったところをTさんに撮影してもらいました。
「Tさん、熱いから早く撮って撮って!」
「え、シャッターってどれですか」
「オーマイガッ」
みたいなことを繰り返して何とか撮ってもらったのが上の写真
(お見苦しいお写真ですが一応記念というで。。)

ちなみに男性風呂はぬるくて「この中間はないのか」
という感じでした。
とはいえ、北アルプスのどまんなかでお風呂に入るのは格別!
すごく気持ちが良かったです。

なおこの温泉、FさんYさん女性陣には「体が硫黄臭くなる」といって不評でした。
こういった秘境系露天風呂に慣れてない人にはちょっと嫌なのかも。

訪れる際は、混浴にも入りやすい様、水着を持っていくのがオススメ
(こちらが良くても相手が迷惑、ということもありますので…)


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小屋のお食事、夕食は「カレー食べ放題」ということでしたが
小屋が作りこんだカレー、というふうではなく
ただの市販のカレー(甘口)という感じ。

ですが、たくさん歩いてきたのでもちろん美味しいです。
せっかくなので三杯食べました。

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三日目。

帰りは大東新道から帰ります。

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B沢だかC沢だかの写真(適当ですみません。

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B沢と薬師沢の出合

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ここで上ノ廊下を遡行してこられたおじさんと会ったのですが
おじさんが履いていたのが、なんと私も前々から注目しておりました
「ハイパーVソール」の靴。

この靴、ネットでごく一部の沢登り愛好家の間で密かに使われていることは知っていましたが
実戦投入している人を直に見たのは初めて。

さっそく使い勝手を取材すると
「グリップはまったく問題なし」
「アッパーが脆くてすぐ破れるので、シューズ補修材で補強してある」
などの情報を教えていただきました。

あと、これは前々からネットで見かけていましたが
つま先に鉄が入っているモデルは爪が割れるからやめたほうが良いとのこと。

ハイパーVソール、安くていいんだけど、クッションが入ってるのが微妙で未だに手を出していません。
これで足裏つま先感覚抜群のモデルを出してくれたら
沢登り愛好家の間で爆発的にヒットすると思うんだけどな。。

仮に沢登り愛好家の間で爆発的に売れても
まあ、たいしたことにはならないのですけども。

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薬師沢をひたすら歩く。
大東新道は、薬師沢が増水しているときは歩けない時もあるようです。
河原を歩くとイワナ釣ってる人がたくさんいた。

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薬師沢を遡上して薬師小屋に戻ってきました。
ぐるりと一周してきたわけです。

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そこから尾根を登って、太郎平まで戻ってきました。

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ということで、一日の終わり、お疲れ様の儀式。
曇って少し寒かったですが、儀式は儀式ですのでキッチリ行います。
(太郎平小屋、生ビール一杯1000円)
薬師峠でテント泊。

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4日目。
太郎平から来た道を帰る。

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以上

2日かけて、温泉に入り
そのまた2日で汗だくになりながら帰ってきたというお話でした。
(下山後に入った温泉が一番さっぱりしたということはここだけの秘密です。)

今回久しぶりに北アルプスを歩いたけど
3泊4日もしながら1つのピークも踏むことの無い変わった山旅。
でもやっぱり山はいいなあ。山登りって、良いもんですね。