蝶ヶ岳に登れなかった記2
朝起きてみると雪が一晩で50センチぐらい積もっていました。
翌日、日の出とともにテントをたたんで出発します。
途中先頭を交代しながらラッセルして進む。
気温はマイナス10度くらいか。鼻毛も凍る世界。
だけど歩くと汗をかく。人間の体ってすごいなあ。
蝶ヶ岳には数人が単独行で登っていて、我々よりも高いポイントで幕営していましたが、一晩の降雪量のすごさに皆下山してきました。
けっきょく我々のパーティーと、途中で一緒になったベテラン二人組パーティーとで交互にラッセルして進みました。
しかし長塀山手前あたりでラッセルが深くなり時間を食ってしまい、あらかじめ決めておいたタイムリミットが来たため、長塀山山頂で引き返すことになりました。
一緒に進んできた二人組は蝶ヶ岳山頂の冬季小屋に泊まるとのことで、残念そうに別れを告げそのまま進んでいきました。
下りはサクサクと早いスピードで進む。
徳沢に着くともうクタクタ。
小屋に行くとビールを売ってもらえるとのことで、喜びビールを買うと、小屋の人がおつまみに野沢菜をたっぷりくれた。
すんごい寒いけど、テントの中はすごい暖かい。ありがたい。
翌朝、日の出とともに上高地に向かって歩き出す。
上高地までは7、8キロくらい。
やっと上高地へ到着。
寒そうな梓川。
そっから釜トンネルまでまた8キロ歩きます。
やっと釜トンネルまで戻ってきました。
入り口には長野県警山岳救助隊の人がいて(赤いジャケット)
この人たちは往路に上高地で声を掛けてきた人たちであった。
往路ではとても厳しい顔で僕らに行き先などを尋ねてきて「怖いなあ」と思っていたが
帰りに会うとニコニコしていた。(僕らのことは覚えていないようであった)
それで、どれだけ積雪が凄かったか、大変だったかということを聞いてきて
話すと「そうかそうか」と大変嬉しそうであった。
呼んであったタクシーに乗る。荷物がでかすぎてトランクが閉まりません。
帰ってくるとM先生の車がこんなんなってる。
スコップで掘り出したり
フロントガラスにお湯をかけたりして
なんとか脱出。
大晦日までに京都へ帰れました。
よかったよかった。