突破不能 白川又谷1
釜ノ公谷につづいて、大峰山脈にある白川又谷(しらこまたたに)へ行ってきました。(先日のエントリーで釜ノ公谷を大峰山と記していましたが、台高山脈の間違いだったので、訂正しました。)
この谷は支流を遡行する人は数多いものの、本流を遡行する人はそれほどいないようで、記録がほとんど見受けられません。
実際に遡行してみてどうかというと、恐ろしくも美しく素晴らしい川でした。
林道ゲート前まで自動車で行ってそこでテントを張って仮眠。
翌朝、ゲートからすぐ下にある白川又川へ入渓します。
水温冷たく、足元の石は赤茶のコケがついて極めて滑り易い。
とても悪いコンディションです。嫌な予感が…
両岸は絶えずこのような断崖絶壁に囲まれていて、エスケープは難しい。
平和だった河原の石がだんだん岩に変わってきて、沢登りらしくなってきました。
やがて目の前に長い淵が現れる。
何十メートルあるかは解りませんが、泳いで行かなければなりません。
Kさんがフローティングロープを着けて先行します。
しばらくして、ピーーっとホイッスルの合図。
ロープをたぐってKさんに引っ張ってもらいます。
淵が終わったかと思うと、また淵が現れました。
またまた泳ぐ。
淵の出口に来ましたが、この先から水の轟音が響く。
これはもしや、この先に滝が…
U親方が泳いで先を偵察。
「これはあかん。巻こう」
隙あらば登ってやろうと思い、僕も泳いで見に行きます。
しかし流れが強く押し戻される……
何とか泳いで滝の見えるところまで。
これはすごそう
決死の思い出滝の正面まで泳ぎながら写真を撮る。(上の写真)
「これはムリだわ。」というのが正直な感想。
まずこの強い流れに逆らって泳ぎ、滝に取り付くのがムリ。
仮に泳いでなんとか滝に取り付いたとして、このヌメヌメツルツルの壁を登って行くのがムリ。
せめて、この岩が全部よくグリップする様な岩ならチャレンジしないでもないが……
そんなわけで左岸から高巻きし、最後は懸垂下降で滝の落ち口に復帰する。
これが3時間くらいかかってしまい、タイムスケジュールを大幅にオーバーしてしまいました。
これが先ほどの滝の落ち口。
ここから落ちたらさっきのをもう一回やり直しです。
落ち口のところにあった、なんだかすごい形をした岩の塔。